● 1947年 ウォルター・トーマス 客船クイーンエリザベスとクイーンメリーのポスター 精密レプリカ額入りジクレーアート
≪QUEEN MARY QUEEN ELIZABETH, Fastest Ocean Service in the World, CUNARD WHITE STAR≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :Walter Thomas
製作年 :1947
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1947年 ウォルター・トーマス 客船クイーンエリザベス・クイーンメリーのポスター
キュナードラインが他の船会社と違っていたのは、大西洋横断航路にのみ並々ならぬ熱意を持っていたことでしょう。キュナードは20世紀に入ると3隻での週航を果たし、第一次大戦後はいよいよ2隻での週航を目論むことになります。2隻で週航・・・つまり5日で大西洋を横断するには28.5ノットの航海速度が必要となり、ハルスピードや大西洋の波長、及び経済性から全長300メーターで8万トン級の客船が必要となります。こうして計画されたのが534番船と552番船、すなわちクイーンメリーとクイーンエリザベスで、第一船のクイーンメリーは1930年に起工しました。大恐慌でクイーンメリーの建造が一時ストップ、やはり苦境にあったホワイトスターラインの救済合併を条件に両船建造継続への政府融資が実行されてキュナードホワイトスターラインが誕生しました。1936年クイーンメリーが就航し、1939年までフランスの客船ノルマンディーとブルーリボン競争を繰り広げ耳目を集めます。その間に第二船のクイーンエリザベス建造が進むものの1939年9月に英国が第二次大戦参戦、いよいよサウザンプトンへ回航となったその時、クイーンエリザベスは国王の命令書によりドイツ軍機が待つサウサンプトンへは行かずニューヨークに急航します。すでに前年9月からはクイーンメリーがニューヨークに係留されたままになっており・・・キュナードの悲願、2隻の客船による大西洋横断週航の夢は一旦潰えました・・・大戦で多くの客船が失われる中、キュナード・クイーンズは兵員輸送船として八面六臂の活躍を果たしながらも生き残りました。持って生まれた高速の賜物です。
戦争が終わり両船は兵員帰還の任務も終えて大西洋に復帰、再改装を終えてクイーンエリザベスは1946年、大西洋航路に「客船として」就役を果たします。クイーンメリーの復帰は1947年、キュナードの悲願であったクイーンズ2隻揃っての大西洋横断航路運航はクイーンエリザベスの完成から6年を経て果たされることになりました。
戦前、戦後と客船ポスター作家として活躍したウォールター・トーマスの代表作です。アールデコ時代の真っただ中を生きたアーティストで、実際に作品によってはデフォルメやシンボル化、またはレタリングデザインなどにアールデコ的な手法を講じていますが、本作では水彩画家としてのスキルのみを十二分に発揮しています。無論、ポスター画家としてのスペシャリティは忘れず、遠近感を強調してクイーンエリザベスの大きさと速さを見事に表現しています。遠景にクイーンメリーが描かれていますが、これは原則として新船が事実上の旗艦となることを示したもので、以後の雑誌広告を見てもクイーンエリザベスが旗艦扱いされてゆくことになります。両船は互いに同日毎週水曜日にサウザンプトンとニューヨークを出港、北大西洋上のどこかですれ違ってはいるものの、こうして一枚のポスターの画角の中に描かれるような場面は通常では見られませんでした
・ 雑感
大変に良く知られていながら現存するものが少ないポスターです。状態の良いものがオークションに出れば10000ドル近い価格が付くものと予想されます。ただ一言「絵が良い」というのは明快で、良く知られている理由はオフセットで安価なリプリントが大量に供給されたことによるところ、文句なく客船のポスターらしいポスターです。1955年になって、本作をアレンジしたキュナードの雑誌広告も制作されました (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】