● 1939年 アントン・ブリュール マトソンライン雑誌広告レプリカ 額入りジクレーアート
≪Only Hawaii gives you such a feeling of utter happiness, Matson Line to Hawaii≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :Anton Bruehl
製作年 :1939
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1939年 アントン・ブリュール マトソンライン雑誌広告
リゾート地ハワイ大成功の立役者はマトソンラインでした。ハワイ最大のプランテーションのもとにウィリアム・マトソンが高級船員として雇われ、海運部門を任されてマトソン・ナビゲーションを設立したのが1901年、購入した蒸気船で新たに始めた客船サービスは評判を呼ぶことになります。1927年、ワイキキにロイヤルハワイアンホテルを開業、同時にオール一等700名の客船マロロを就航させリゾート地ハワイの人気は定着します。1932年、航路は南太平洋・オーストラリアに延伸されマリポサとモントレーが就役、南太平洋・豪州線はサンフランシスコを出港してロサンゼルス、ホノルルに寄港後、サモア、フィジー、ニュージーランド、シドニーをラウンドトリップする往復一カ月弱の航海で、毎月サンフランシスコを出港しました。翌1933年には、マリポサ級三番船のラーリン(3代目)が就役、オフシーズンには太平洋クルーズを実施して1933年と1934年には日本にも寄港しました。マトソニア(1937年にマロロから改名)とマリポサ、モントレー、ラーリンは白い船体で人気を博し、北米大陸経由豪州航路はP&O独壇場の英豪間航路に風穴を空ける勢いでしたが(P&Oのインド洋渡洋は暑く、強力エアコンを装備したマトソン客船は快適でした)、やがて第二次大戦、マトソン客船隊はマッカーサー・エキスプレスの異名で戦時輸送船として活躍するものの、大戦終結後、マトソニアとマリポサは酷使がたたり復帰できず、モントレーとラーリンが足の短いハワイ航路に就くものの航空機時代の到来、1963年にラーリンが退役するとモントレーが伝統のラーリンの船名を継ぎ(四代目)クルーズ兼用の単隻で運航されますが、1970年の大阪万博を目玉にした極東クルーズで来日後に売船、マトソンラインは客船事業から撤退しました。マトソンラインは、ホノルルに本社を置き太平洋線でコンテナ船十数隻を運航する船会社として存続しています。マトソンラインのオール一等モノクラスこそは、後のクルーズ客船の運営形態のお手本でした。
本作写真家のアントン・ブリュールは、1900年オーストラリア生まれの米国人でした。アマチュア写真家として相当の写真術を身に付けていたブリュールは、ニューヨークでその方面の知己を得るとすぐにVogueのメイン写真家の一人として活躍、その写真技術がVogueやNew Yokerなどの出版元、コンデナストの目に留まり、共同でカラー写真のCMYK分離プロセス印刷技術を開発しました。モノクロ、カラーともにニューヨーク近代美術館などに作品が収蔵されていますが、広告写真として有名なものはマトソンラインのための写真でした。本作は上目遣いの女性の写真を使用したバージョンンとともにブリュールのマトソンラインの広告で良く知られるもので、リリースされたのは1939年、1937年から1940年のマトソンラインの絶頂期の最中にあたり、最下部にはラーリン、マリポサ、モントレイ、マトソニア、4隻のマトソン客船隊の船名が記されています
・ 雑感
エドワード・スタイケンやアントン・ブリュールといった後世に名を残す写真家を惜しげもなく起用して制作したマトソンラインの雑誌広告は、同業船会社に留まらず広告出版関係の各方面に多大なる影響を与えたといわれます。但し、何事も多作になっては全てが後世に高い評価を得られるとは限らず、公平な目で見ても7~8種類ほど制作されたブリュールの写真によるマトソンラインの広告の中では、本作と高名な上目遣い気味の女性の写真、ピンクのタオルに座る赤い水着の女性の写真の3種類が出色の出来であり、この3作でマトソンラインの雑誌広告が不動の評価を得たと言っても過言ではありません(T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
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納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】