● 1935年 J・オヴィニュ 客船ノルマンディーのポスター 精密レプリカ額入りジクレーアート
≪NORMANDIE, VOYAGE INAUGURAL 29 MAI 1935, LE PLUS GRAND PAQUEBOT DU MONDE≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :Jan Auvigne
製作年 :1935
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1935年 J・オヴィニュ 客船ノルマンディーのポスター
1935年の就役にあたってジャン・オヴィニュによって描かれた客船ノルマンディーのポスターです。この図案は、ツーリストクラス向けデッキプランブローシャーにも見開き文字無しの挿絵として使用されました。ジャン・オヴィニュの来歴は不明で生没年さえ伝わりませんが、残されている仕事はフレンチラインのものしか無く、アートワークだけではなく高名なノルマンディーのブローシャー「Green Book」では冊子全体のデザイナーとしてクレジットされていることから、フレンチライン社内のアートディレクター兼デザイナーだったのではないかと推測されます。カッサンドルのノルマンディーと並び人気の高いポスターですが、広く出回っているリプリントは縦横比が大きく変更された15%ほど縦長ものばかりで、これがいつ頃、誰によって縦長にされてしまったのかは謎です。本商品は縦横比が正確なオリジナルを参照しています。「VOYAGE INAUGURAL 29 MAI 1935」とル・アーブル出港の日付が銘記されたノルマンディー処女航海の記念碑的ポスターです。
1935年に就航した客船ノルマンディーは、その船容と速度、設え、接待・・・フランスが持てる技術と芸術、文化の精華でした。ロシア海軍技官から転じてノルマンディーの設計を担ったウラジミール・ユルケビッチが描いた船体は、造波抵抗を最小にする目的で巧みにつながれた曲線と曲面で構成されています。フレア状に拡がってせり上がる優美な船首、船上に重なるハウスは内包する煌びやかな巨大空間を感じさせない流麗なストリームラインに包まれており、豪華なアールデコ調の船内、吹き抜けの一等ラウンジはベルサイユ宮殿の鏡の間より広く浮かぶ宮殿そのものでした。就役から4年、あらゆる賛辞を浴びながら大戦勃発と同時にニューヨークへ係留、そして1942年、兵員輸送船への改装中に出火・転覆、輝かしい航海にピリオドを打ちました
・ 雑感
フレンチラインや客船ノルマンディーをあたれば、ジャン・オヴィニュの名は必ず目にすることになります。カッサンドルら、1920年代後半からのアールデコポスター画家の活躍は、ポスター画家を印刷会社職工からデザイナーへとその地位を一変させました。しかし、それが極一部の現象であることは現代でも変わらず、今もインハウスデザイナーは独立を果たさなければアーティストとして認められない風潮があります。多くの客船ポスターを見ている目で見てもジャン・オヴィニュの作品はアーティストの名に値するものですが、フレンチライン内部に属していたと推測される来歴の評価はまだまだ不当なように思います。客船ノルマンディーのポスターについては客船ポスター四方海話 巻六に詳しく書きました (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】