1954年ヴィユモ・客船リベルテ 2087LL

● 1954年ベルナール・ヴィユモ客船リベルテ雑誌広告レプリカ額入りジクレーアート
　≪refresh your zest for living, French Line≫

額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください

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1954年ヴィユモ・客船リベルテ 2087LL
販売期間:
価格:	12,400円 (税込)
額・マット:
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送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます

作者名　：Bernard Villemot
製作年　：1954
額縁・マット　：　木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmｘ2枚ダブルマット、前面1.8ｍｍ厚UVカットアクリル（クラレ・コモグラス）
　　　　　　　　　　額縁とマット色をお選びいただけます
　　　　　　　　　　　・黒艶消し額縁Ｘブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
　　　　　　　　　　　・白ツヤ額縁Ｘネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ　：　410ｍｍ　ｘ　525ｍｍ
作品サイズ　：　272ｍｍ　ｘ　407ｍｍ　（内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm）

当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています

● 1954年ベルナール・ヴィユモ客船リベルテ雑誌広告

フレンチラインの客船リベルテは、戦時賠償で得た1930年就役のNDL・北ドイツロイドライン客船オイローパを改装再整備、ニューヨークに保管されていた客船ノルマンディの調度品を積み直して1950年に再就役させた客船で、NDLの客船ブレーメンとオイローパは、史上11隻しか存在しなかったスーパーライナーの最初の2隻でした。建造中だったため第一次大戦の戦時賠償から逃れて就役した客船コロンバスは、大西洋航路に就くと優秀な営業成績を上げ、これに自信を得たNDLは3隻ウィークリー体制を整えるためにコロンバスのランニングメイトにすべくブレーメンとオイローパの建造を開始しました。ところが建造開始直前、英仏両国による8万トン級客船の建造計画を耳にすると、NDLは2隻の建造計画を35000トンから50000トン級、航海速度25ノットから28ノットへ変更します。ブレーメンは無事50000トン級へ変更されますが、オイローパの方は鋼材調達済みだったため設計のみを変更、35000トン級の鋼材で50000トン級客船を建造せざるを得ませんでした。鋼板が薄く剛性不足だったと言われます。第二次大戦中、エルベ川河口に係船されるままだった2隻は英国空軍の空襲にさらされ、皮肉にも生き残ったのは薄い鋼板で建造されたオイローパの方でした。長期係船の影響もあり、フランスに引き渡された時にはボイラーや船体からの水漏れがひどく、改装には4年近い時間が掛かりました。しかし、あの客船ノルマンディを造ったフランスの技術力は高く、オイローパは見事に客船リベルテとして蘇りました。速度こそ往時には届きませんでしたが、安定性や調度の良さには目を見張るものがあったと伝わり、フランス人にとっては元敵国の船である故に微妙な感情もあったようですが、今や戦勝国として豊かさを謳歌していた米国人観光客にとっては、本物のフランス料理とフランス流の洗練されたサービスを供する客船リベルテは垂涎の的であり、絶大な人気を誇りました。
1954年から1957年にかけて、戦後フランスの代表的ポスター画家にしてレイモン・サヴィニャックと人気を二分、後に続くアーティストたちに大きな影響を与えることになるベルナール・ヴィユモは、フレンチラインが大々的に欧米の雑誌に打った5枚の広告イラストを描きました。本作はそのうちの一枚としてよく知られるものです。5枚のうち、一枚はパリの風景、一枚は船尾を描いたもので、3枚はよく似たアングルの船首側の絵です。本作は船首側を描いた三枚のうち最も図柄が面白いもので、他の2枚が船内のダンスパーティ、デッキのリラックスといったやや平凡なテーマであるのに対し、上部にカーニバル（リオに見えます）、下にはエッフェル塔とロンドンのタワーブリッジ（ロンドン橋というのは間違いで、跳開橋の方はタワーブリッジ、このテムズ川すぐ上流側の橋が歌で有名なロンドン橋です）が描かれ、楽し気な旅情も十分に愉快な心持にさせられる快作です。推測ながら・・・フレンチラインから広告のための5枚のイラストを依頼されたヴィユモは、風景と本作、船尾の3作を最初に描いたように思われます。残念ながらダンスとデッキの2枚は焼き直しに見え、無理やり期限に間に合わせたようにも感じます。とまれ、一目で惹きつけられるヴィユモの絵のインパクトの強さは流石の一言です

・雑感

他所でも書きましたが返す返す・・・エールフランスは、今から考えれば何と豪華なことにヴィユモにもサヴィニャックにもイラストを注文しました。フレンチラインはヴィユモには頼んだもののサヴィニャックにはとうとう仕事を依頼しなかったようです。個人的には、何故、フレンチラインが話題の売れっ子だったサヴィニャックに描いてもらわなかったものか不思議でなりません。ちょっとした歴史の綾というものがあるものです (T.O.)

【Maritime Gallery Ocean-Note】

● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX

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