● 1936年 レスリー・カー 客船クイーンメリー処女航海のフライヤー レプリカ 額入りジクレーアート
≪FIRST SAILING of R.M.S. QUEEN MARY from SOUTHAMPTON, WEDNESDAY 27th MAY, SOUTHERN RAILWAY'S SOUTHAMPTON DOCKS≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :Leslie Carr
製作年 :1936
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 525mm x 410mm
作品サイズ : 407mm x 272mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1936年 レスリー・カー 客船クイーンメリーのフライヤー
英国四大鉄道会社のひとつ、SR・サザンレイルウェイ鉄道による客船クイーンメリー処女航海告知のフライヤーです。フライヤーは日本的に言えばチラシ、壁貼りと持ち帰り広告を兼ねたものです。いかに定期航路といえども、船の運航は列車の運行ほどには機械的に出航が繰り返されるものではなく、出航日時を告知するポスターやフライヤーが必要でした。通常そういったものは、セーリングスケジュール部分を入れ替えて印刷できるようにレイアウトされています。本作は大変に珍しいもので、オリジナルは英国鉄道博物館に所蔵されています。今日、高値が付くヴィンテージポスターも当時は使い捨てであり、まして出航日時告知のフライヤーは大部分が後世に伝わらず破棄されています。本作も、出航日時部分白紙の未使用版が発見されていますが、実際に出航日時が入れられたものは英国鉄道博物館所蔵の本作以外に見つかっていません。商品は、このたった一枚のオリジナルの未公開資料画像を元に、オリジナルにくっきり残る折り跡、汚れ、焼け、シミを徹底的に除去して、これもまた一枚のみ発見されている前記未使用ブランク版を参照して、膨大な時間を掛けてほぼ新たに復元制作したものです。オリジナルの線やプロポーションを完全に活かしており、トレースで「描き直した」ものではありません。あくまでオリジナルから可塑修正したものとお考え下さい。作者のレスリー・カーは、英国、特にSRのポスターで高名なポスター画家です。アールデコ風の作品には仕上がっているものの、本来的には大変に「精密」で正確、緻密な水彩画が持ち味のアーティストです。
1936年、キュナードラインのフラッグシップとして初めて女王の名を戴いた客船クイーンメリーが就役しました。前年に就役したフランスの客船ノルマンディーとドーバー海峡を隔てて同等の性能と大きさで全くの同時期に計画、数か月違いで起工していた客船クイーンメリーは以後、第二次大戦勃発までノルマンディーと歴史的名勝負(大西洋横断最速記録船の座)を繰り広げました。斬新だったノルマンディーに対し、伝統的威厳を持つ客船クイーンメリーは、その船名に相応しい大西洋の女王として1967年まで運航され、退役後は米西海岸ロングビーチに保存されています
・ 雑感
19世紀に鉄道会社が乱立、事故や乗り継ぎ、規格の相違といった問題が深刻になり、1923年、政府主導で英国の鉄道会社は四社に集約されました。そのうちのひとつ、SR・サザンレイルウェイ鉄道はイングランド南岸の開発と積極的広告を両輪にマクロ的視点を持って経営に取り組んだことで知られます。つまり当初、どちらかと言えば営業実績で劣った南部路線に、リゾート開発や都市開発によって乗客需要自体を増やす戦略をとり、その戦略のひとつがサウザンプトン港の開発でした。元より、外航航路の発着港としてリバプールは不利で、英仏海峡に面した港の必要性は明らかでした。SRは1910年頃に、すでにリバプールに代わる外航航路発着港として期待を掛けれらていたサウザンプトンの開発に乗り出し、1933年にはついに1000フィート級船舶を収容できるキングジョージ5世ドック(サウザンプトンドック)を完成させました。このドックは建造中のクイーンメリーを収容することを第一の目的に作られたものでした。本作は、単に鉄道会社が乗客を募るために制作した以上に深い意味と意義、史料的価値を持ったフライヤーといえます (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
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納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】