● 1929年 日本郵船浅間丸・就役雑誌広告レプリカ 額入りジクレーアート
≪NYK LINE, TOWARD ENCHANTING ISLAND - THREE NEW LINERS TAKE THEIR WAY, First Sailing M.S. ASAMA MARU from San Francisco November 6th≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :anonymous
製作年 :1929
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1929年 日本郵船浅間丸・就役雑誌広告
1926年、日本郵船は政府の仲介で経営の行き詰まった東洋汽船からサンフランシスコ線事業を分離独立した第二東洋汽船と合併、浅野総一郎が傑出した行動力で開拓したサンフランシスコ線事業を引き継ぎました。しかし、東洋汽船が残した天洋丸は船齢18年で競合他社の敵ではなく、これを機に日本郵船は欧州線に靖国丸・照国丸、シアトル線に氷川丸・日枝丸・平安丸、そしてサンフランシスコ線に浅間丸・龍田丸・秩父丸、一挙七隻の新船を就役させます。特に花形航路のサンフランシスコ線への日本郵船
の注力は大きく、外国人旅客受け入れに万全を期するためキュナードラインなどへ船長から給仕に至るまで研修派遣、受け入れたキュナードはその人員の多さに「日本郵船は一体何万トンの客船を建造しているのか?」と訝しんだと伝わります。浅間丸は1929年サンフランシスコ線に就航、最大トン数と最高出力は姉妹船の秩父丸に譲ったものの、同年第四次航海で横浜・サンフランシスコ間を12日3時間22分で走破して太平洋横断速度記録を樹立、記録は僚船の龍田丸や秩父丸にも破られることはありませんでした。
1929年初秋、米国の雑誌に掲載された日本郵船の広告です。描かれた三隻は言うまでもなく浅間丸、龍田丸、秩父丸、左上コピーには三隻の新船の就役が説明されています。浅間丸の処女航海は1929年10月11日に横浜を出帆、10月24日のサンフランシスコ到着でした。そして、この広告の右側囲みには浅間丸の処女航海復航がサンフランシスコ出帆11月6日であることが記されています。右囲み下部には北米起点の航路案内、サンフランシスコ、ロサンジェルス出帆、そして別立てのシアトル出帆に加え太平洋往復、最後に日本郵船の売り物だった(尤も大成功というまでの収益は得られなかったようですが)世界一周航路が910ドルからであることなども案内されています。当時、日本は船腹量で世界第三位まで躍進、当然、日本郵船のプレゼンスも小さくはなく、いわば幾分ローカル感のあったシアトル線から花形航路のサンフランシスコ線に三隻の高速新船投入は驚きをもって受け取られたと想像され、本広告も大変に説得力のあるものでした
・ 雑感
大西洋に比して広すぎる太平洋の航路経営は容易ではありませんでしたが、米西海岸の発展と、地球規模で俯瞰した西回り航路の大きな潜在的可能性は見逃せないものがあったと考えられます。そういった点で、サンフランシスコ線への日本郵船の資本投下は正しい判断でしたが、第二次大戦と航空機時代の到来は1929年当時としては予見できない未来でした。奇しくも世界史の歯車が大きく動く世界恐慌の始まり、まさにブラックチューズデーのその日に、浅間丸は処女航海を終えてサンフランシスコに初めて投錨しました (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
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納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】