● 1914年 キュナードライン 客船ルシタニアのカッタウェイポスター 精密レプリカ額入りジクレーアート
≪CUNARD LINE, TO ALL PARTS OF THE WORLD≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :anonymous
製作年 :1914
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1914年 キュナードライン 客船ルシタニアのカッタウェイポスター
20世紀を迎える頃の北大西洋は英国のキュナードとホワイトスター、独の北ドイツロイドとハンブルクアメリカライン、英独船社の四強時代になっており、皇帝ヴィルへルム二世の「ドイツの将来は海上にあり」の掛け声の下ドイツ勢の攻勢は止まらず、船の大きさ・速さから旅客数まで英国の優位は失われました。一方、アメリカの銀行家J.P.モルガンは大西洋の海運大統合を構想、欧州船会社を次々と傘下に収め、ホワイトスターは買収、ドイツ勢は株式持ち合い協調、四強のうち三社は米資本の軍門に下りました。キュナードはドイツ勢に対抗できる大型客船建造を図るも資金調達に難航、方や英国政府は国防上の危機感からキュナードを英国資本に留めたい・・・キュナードと政府の思惑が一致して客船ルシタニアとモーレタニアの建造が始まります。政府のキュナードに対する二船建造費全額融資の条件は、キュナードがこの先20年英国企業たること、新船は巡航24.5ノット以上で6インチ砲12門搭載可であることなどでした。巡航25ノットの仮装巡洋艦転用を念頭に計画された両船は、蒸気タービンの採用で前代未聞の出力75000馬力以上、採算性から全長240メートル32000tという要目が決定されます。
ルシタニアはクライドバンクのジョンブラウン造船所に発注され、1907年9月、リバプール・ニューヨーク間の大西洋航路に就航、期待に違わず10年振りにドイツからブルーリボン=大西洋横断最速の座を奪還しました。姉妹船のモーレタニアは、タイン・ウィアのスワンハンター造船所で建造、初期トラブルに悩まされるものの1934年退役するまで船齢を全うし22年間ブルーリボンの座を守りましたが、ルシタニアは1915年にUボートの雷撃で沈没、アメリカの第一次大戦参戦の遠因となりました。このポスターは1914年、ルシタニアの横断面カッタウェイ図のポスターです。客船を両舷方向に切る横方向の断面図は、キュナードラインに限らず1910年代の船会社のポスターや広告で流行った手法で、切断面は船体の任意の場所を機械的に切ったものではなく、特徴的な設備を見せるために階層によって違う部分の断面を組み合わせています
・ 雑感
ルシタニアとモーレタニアは姉妹船ながら、両船のディテールは微妙に違っており、このポスターではラウンジ天井の回り縁や描かれたしつらえから、史料を参考に客船ルシタニアと特定できました。このタイプの断面図はキュナードラインに限らず、各国の船会社によって相当数製作されたようですが、いい状態で現存するものは多くはありません。現在見ても面白いものであり、当時の最先端技術が人々の目を楽しませたことは想像に難くありません。残念ながら作者は不詳です (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
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納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】