● 1930年 IMM・ホワイトスターライン・レッドスターライン雑誌広告レプリカ 額入りジクレーアート
≪au revoir - they're off!≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :Armando?
製作年 :1930
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1930年 IMM・ホワイトスターライン・レッドスターライン雑誌広告
1930年に大々的に打たれた北大西洋航路船社トラスト、インターナショナル・マーカンタイル・マリーン(International Mercantile Marine=IMM)によるホワイトスターライン、レッドスターライン、アトランティックトランスポートライン名義の雑誌広告です。1920年代後半に、今日まで名を継ぐハイファション誌や総合誌が次々に発刊されて現代的広告代理業の業態も整うと、メディア宣伝広告の舞台は新聞から雑誌へと広がりを見せます。1927年頃から突然のように今日的な雑誌広告が誕生、これを受けて1928年から1931年にかけてIMMは大量の雑誌広告を打ちました。1928年にはラッキーストライクやピースたばこのパッケージデザインで高名なレイモンド・ローウィ、1931年にはテニスで9度の世界ランキング1位をとりエッチング作家としても活躍したヘレン・ウィルズが広告イラストを担当しますが、一番の充実を見せたのは1930年です。この年の広告は全部で7種類(フルページ版でカウント、それぞれハーフページ版がありました)、ハイファッション誌の誌面記事イラストそのもののようなロマンチックなアールデコ調イラストの広告でした。7種はそれぞれ、イラストのトリミングによって作者サインは入ったり入らなかったりですが、「Armando=アルマンド」と読めます。長年、この作者について調べていますが、残念ながらこれほど秀逸なイラストレーションを描いている作者でありながら、詳しい出自や来歴は今日も不明のままです。(アールデコ期、1930年前後に制作されたポスターから、くまなく似た作風のものを探すことも試みましたが徒労でした) 無数の雑誌広告実物を見ていますが、公平な目線で、率直にこれほどの秀作も稀という印象を持ちます。
1930年IMM広告、全7作より人気の高いものをピックアップしています。本作キャッチコピーは「au revoir - they're off!」、この女性が欧州を出てゆく船の「誰を」見送ったのかはわかりませんし、意味としては「さようなら、すべて去っていった」程の意でしょう。ロマンチックな物語があったらしきことを想像させます。他の北大西洋航路船社もそうだったように、本作広告も北米向けの雑誌広告ですが、欧州へ行くについての様々な麗句が並ぶのではなく、面白いことに欧州旅行からの帰りの航海という場面設定で記されています。恐らく、イラストで船を見送ったイメージを延長して、一風変わった設定をしたものと考えられます。これほど心を打つアールデコ期のイラストにお目に掛かれることは滅多にありません
・ 雑感
この時期のIMMの広告、特に1930年の7種類の広告が大々的に打たれていたという根拠は現存数の多さです。雑誌広告は一品物の芸術品ではなく大量に出回った訳ですが、そのほとんどは廃棄、「古書」として僅かに残されたものがバラバラにされてコレクション向けに販売されています。ほんの十数年前までは雑誌広告は二束三文で売られていました。しかし「資源量」は無限ではなく、売られ続ければ当然に希少になってきます。発行部数の多い雑誌に複数回繰り返し打たれた広告は、当然残存量が多いことになります。1930年のIMMの7種類の広告の一部は現在でもオリジナルの入手が可能で、かなりの在庫があるように感じます。逆算すれば、元の「資源量」が相当に多かったものと考えられます。7種のうち弊社で取り上げているものは、既に入手が難しくなっているものです。つまり・・・人気が高い・・・これは公平な目線で見ても、残存僅少と人気の一致に得心ゆくところです。特に本作は人気が高く、現在オリジナルを入手することは・・・仮に売値が50ドル60ドルで構わないとしたところで、ほぼ不可能です。将来、こうした雑誌広告にも骨董的価値が付与されてゆくことがあるのかもしれません。現にルイ・ヴィトンの広告などはそのようになっています (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】