● 1934年 セオドア・エトバウアー 客船アルベルト・バリーン級のポスター 精密レプリカ額入りジクレーアート
≪NACH NEW YORK, HAMBURG - AMERIKA LINIE≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :Theodor Paul Etbauer
製作年 :1934
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1934年 セオドア・エトバウアー 客船アルベルト・バリーン級のポスター
19世紀末から第一次大戦前まで、皇帝カイザーウィルヘルム2世の野心に応じて英国勢と競い、一時は北大西洋乗船客数で英国を逆転、その立役者はドイツ二大海運会社、NDL・北ドイツロイドラインとハパグ・ハンブルクアメリカラインでした。この時期、ハパグ中興の祖として活躍したのがアルベルト・バリーンでした。バリーンは常に対英戦を憂慮する平和主義者で、NDLが皇帝の意を汲んで好戦的方針に邁進したのとは対照的に、高速で巡洋艦転用可能な初代の客船ドチェラントを建造はしたものの、以後は乗り心地に難のある高速客船を敬遠して平和的なバリーン三巨船、インペラトール、ファーターラント、ビスマルクを建造しました。しかし願いも空しく第一次大戦勃発、バリーンは失意のまま睡眠薬の多量摂取で逝去、三巨船は終戦後、戦時賠償で英米に引き渡されました。殆どの船を失くしたハパグが共同運航の形で客船運航を再開したのは1922年、翌1923年、再建ハパグの期待を背負って二隻の客船が建造されました。第一船には「アルベルト・バリーン」の船名が与えられ、第二船には二代目となるドイチェラントの船名、こうしてユナイテッドアメリカンラインとの共同運航で四隻によるハンブルグ・ニューヨーク線の週航サービスが再開されました。ハパグの中型中速船サービスは評判が良く、1926年にはほぼアルベルト・バリーンと同船容のハンブルグ級客船二隻が建造されました。この四隻をして「Famous Four」アルベルト・バリーン級と呼びます。1935年、ネームシップであったアルベルト・バリーンは、バリーンがユダヤ系であったことからヒトラー政権によって改名を命じられ「Hansa」ハンザと船名を変えました。このポスターにはアルベルト・バリーン級4隻の船名が記されていますが、アルベルト・バリーンの船名はハンザに変更される前です。
セオドア・エトバウアーによる1934年制作のポスターです。エトバウアーは1892年生まれで1975年死去、ハパグのポスターや広告を多数描いたことで知られますが詳しい来歴は不明で、ハパグ以外の仕事は今日に伝わっていません。インハウスデザイナーのような立場だったのかもしれませんがデザインの質は高く、ニューヨーク近代美術館にも本作ポスターがコレクションされています
・ 雑感
全く同じ構図で、背景の星条旗と青部分が金彩一色のポスターも良く知られています。金彩のものには、現存するどれもに薄く星条旗の跡が見えるので、何らかの事情で背景部分に版を重ねて印刷して金彩バージョンが製作されたものと思われます。従って、星条旗が描かれたこのポスターがオリジナルバージョンということになります。この1934年の時点では、米国はドイツの仮想敵国ではなく、むしろ莫大な資本を投下してくれる重要な出資国でした。上記事情の船名も金彩バージョンで変更されておらず、なぜ星条旗を金彩で覆う必要があったのかは謎です (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】