1901年アンリ・カシエレッドスターライン 2379LL

● 1901年アンリ・カシエレッドスターラインのポスター精密レプリカ額入りジクレーアート
　≪Red Star Line, Antwarpen - New York≫

額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください

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1901年アンリ・カシエレッドスターライン 2379LL
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価格:	12,400円 (税込)
額・マット:
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送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます

作者名　：Henri Cassiers
製作年　：1901
額縁・マット　：　木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmｘ2枚ダブルマット、前面1.8ｍｍ厚UVカットアクリル（クラレ・コモグラス）
　　　　　　　　　　額縁とマット色をお選びいただけます
　　　　　　　　　　　・黒艶消し額縁Ｘブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
　　　　　　　　　　　・白ツヤ額縁Ｘネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ　：　410ｍｍ　ｘ　525ｍｍ
作品サイズ　：　272ｍｍ　ｘ　407ｍｍ　（内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm）

当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています

● 1901年アンリ・カシエレッドスターラインのポスター

19世紀末、北大西洋航路の競合は激しく、運賃下落が各国船社を苦しめることになります。これに目をつけたのがアメリカ金ピカ時代の成功者、J.P.モルガンでした。モルガンは米国鉄道大トラストの立役者であり、この経験をもとに北大西洋航路客船の独占（良い意味でとらえれば、安全と運賃安定が目標）を目論みインターナショナル・マーカンタイル・マリーン＝IMMを設立、北大西洋航路の主要船社を次々と買収して、ついにはキュナードとフレンチライン以外はIMM傘下もしくは利益配分協定会社という状況になりました。このIMMの中心となったのが、WSL・ホワイトスターラインとRSL・レッドスターラインでした。RSLはベルギーの船会社とIMMの合弁会社で、実質は航路権を持つ船社を買収してIMMが直接的に大西洋航路に乗り出した色合いが強い会社でした。WSLとハーランドウォルフ造船所がIMMの中核でしたが、RSLは船価の安い英国（ハーランドウォルフ）で作った船を船長以下、英国人で固めたスタッフが運航する、つまりベルギー国籍、発着港はアントワープながら・・・ベルギー便宜置籍の米資本英国系の色合いが強い船会社でした。出自は幾らか複雑ながら、IMM内では大型船のWSLと中型船のRSLの役割分担が良くなされており、ベルギー・アントワープが古くからの欧州の要衝であったことも手伝い、実に累計300万人もの移民を米大陸に運ぶ重要な役割を果たしました。これは、1820年から1920年までの一世紀間の北米移民の一割近い数に上ります。RSLは1871年に設立され、IMMのWSL買収が成立してIMMが本格的に稼働する1900年頃を迎えると、1899年、それまでの機帆船ではない純蒸気船の建造を発表、13000トンの客船4隻、ベダーランド（祖国）、フィンランド、クルーンランド（王国の意）、ゼーランド（オランダ、ゼーランド州＝zeeはseaの蘭語）のベダーランド級客船を就役させました。このうち、本作の客船にはゼーランドの船名が読み取れます。
アンリ・カシエはベルギーの画家、イラストレーターです。1880年代に雑誌の挿絵を描いて人気を博し、RSL専属と見紛う程にそのポスターを描きました。本来の作風はソフトなタッチの水彩画でしたが、生涯を通じ海と海事にまつわるテーマに絞った創作活動を行っていながら、漫画的な絵から印象派的な絵まで幅広い絵画技術を駆使しており、当時は市民権がまだ怪しかった商業作家としてのポジションを敢て進んだ姿勢が窺えます。あるいは、お国柄によるところもあって、ベルギーにおいては画家と商業デザイナーとの垣根が低かったかもしれません。本作ではタイルに描かれたポスターというアイデアを使っています

・雑感

ベルギーは複雑な宗教や言語、民族間の争いから生まれた国であるが故に、1839年の独立から第二次大戦前まで永世中立国の立場にありました。IMMが複雑な手法で設立したRSLの船籍国とするには、その中立性が適していたものと考えられます。ベルギーの特異な立場は、例えば日本郵船が欧州航路を開設した際に、運賃同盟との妥協点がアントワープを航路の終着点とした（ロンドンには積み荷を降ろしても、積み荷をとらず、摩擦を避けるために便宜上の欧州発着港をアントワープにしました）ことが思い出されます　(T.O.)

【Maritime Gallery Ocean-Note】

● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX

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