● 1910年 フレンチライン 客船フランスのポスター 精密レプリカ額入りジクレーアート
≪FRENCH LINE, NEW YORK - HAVRE - PARIS, IN 5 1/2 TO 7 DAYS≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :anonymous
製作年 :1910
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1910年 フレンチライン 客船フランスのポスター
フレンチラインが史上最高の賛辞を得るあの客船ノルマンディーを生み出すきっかけを作ったのは、タイタニック沈没事故のわずか1週間後に就役した初代客船フランスの成功でした。英独が北大西洋で激しい覇権争いをしていた20世紀初頭、世界最大の客船はすでに5万トン近くまで大型化しましたが、フレンチラインでは僅か12000トンの客船プロヴァンスとサヴォワが最大でした。フレンチライン社長、ジュール・シャルル・ルーが英独の競争に割って入る野心をもって建造したのが24000トン、最高速度25ノットの客船フランスでした。英独船に大きさで劣る分、豪華な内装とフランス流エスプリの効いたサービス、供されるフランス料理には磨きがかけられ、タイタニック沈没による一時的な落ち込みをものともせず上々の運用成績をあげます。これが仏政府を動かすことになり、翌1913年、自国船郵便輸送確立の大義のもとでフレンチラインに対し多額の建造補助金と艦隊整備計画が下され、以後、客船パリ、イル・ド・フランス、ノルマンディーが建造されてゆくことになります。フランス客船の栄光の第一歩を標した客船フランスは、第一次大戦中は病院船として活躍、戦後復帰して1933年、ノルマンディーの就役に目途が立ったことを見届け退役しました。
客船フランスの就役時に使用されたと思われるポスターです。すでに英国の客船ルシタニア・モーレタニアが26ノットの速度で運用されていたために、客船史においても目立った扱いはないものの、このポスターに書かれているような5日半は無理だとしても、フランスの巡航速度24ノットであれば大西洋を7日で横断するのは朝飯前だったと思われます。(明記の5日半がどのような根拠によるものか不明です) 実際に記録されているところによれば、公式計測点においては25.9ノットの平均速度を記録、これはドイツの4本ファンネル勢を軽く抜いて、この時点で当船より早い客船はルシタニアとモーレタニアのみ、不慣れなパーソンズ蒸気タービンを採用しながら、世界で三番目に速い客船を建造したフランス・アトランティック造船所の技術が急速に向上していたことを如実に示しています。残念ながら本作のデザイナーは不明ですが、古い史料写真を見れば一目瞭然、実船もここに描かれた絵と同様、実にスマートで気品に満ちた船容を持っていました
・ 雑感
そもそもフランスは海運に縁の深い国で、英仏海峡と地中海の両方に接する優位は思うより高かったようです。北大西洋航路でこそ英独の後塵を拝しましたが、地球規模で見れば地中海発着の航路は世界中に張り巡らされており、客船フランスの就役はそのフランスが北大西洋での覇権争いに名乗りを挙げた第一歩を示すものといえます (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】