● 1923年 NEW YORK ダラーラインのポスター 精密レプリカ額入りジクレーアート
≪DOLLAR STEAMSHIP LINES, DIRECT TO NEW YORK, FORTNIGHTLY FROM NAPLES GENOA AND MARSEILLES≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :anonymous
製作年 :1923
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1923年 NEW YORK ダラーラインのポスター
このポスターは、1923年頃に制作・使用されたもので、ダラーライン世界一周航路のうち大西洋横断部分、ナポリ・ジェノバ・マルセイユとニューヨーク間の地中海・ニューヨーク直行航路ためのものです。ロバート・ダラーが考えた世界一周航路のうち北大西洋横断の部分は当初、ロンドン・ニューヨーク間の航路開設を米政府に要望したものの他の米船社との競合となるために却下されたと伝わりますが、535型貨客船の巡航速度は16ノット、英仏海峡側からの高速客船との競合はいずれにせよ不利だったので、スエズから地中海へ出てそのままニューヨーク直行、まさに本作の謳う「DIRECT TO NEW YORK」が正解だったように思われます。
残念ながら本作のデザイナーは判りません。1925年以降のアールデコ全盛期前のポスターであることを考えれば、美術史的の観点からも興味深いものです。オリジナルの現存枚数は極めて少なく、商品に関しては資料から新たに輪郭線を抽出、膨大な時間を掛けてほぼ描き直した当社オリジナルの復元ポスターとお考え下さい。本作とダラーラインにまつわる詳細はポスター 四方海話 巻拾 ダラーラインに書きました。
カリフォルニアの材木業で成功したロバート・ダラーは自らの木材を運ぶために海運業を興し、19世紀が終わるころには米西海岸の内航船で確固たるシェアを握りダラー・スチームシップ・ラインズを設立、ついには極東の材木需要に目を付けて北太平洋航路へ乗り出しました。1923年、海運業拡大に伴って米政府とも接近、1916年に設置された米国船舶院によって建造された標準船502型を7隻購入し、世界一周航路の運航を開始しました。後に、これらの船舶は535型に置き換えられるものの、やがてダラーラインは破綻、APL・アメリカンプレジデントラインズへ事業は引き継がれることになります
・ 雑感
APLといえば日本人にとっては戦後、もっとも頻繁に目にした外国船といえます。APLの主力が太平洋航路であったことは事実ですが、戦後の航路再開にあたっては細々ながら世界一周航路も再開されました。APL最後の客船となったのは、日本でも馴染み深いプレジデントウィルソンとプレジデントクリーブランドでしたが、最後に太平洋航路がプレジデントクリーブランド一隻となったとき、もう一方のプレジデントウィルソンは世界一周航路を維持していました。恐らく、世界一周航路史上最後の定期運航だったはずで、その意味からもダラーラインの世界一周航路の生き証人たる本作は史料的価値があります (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】