● 1957年 客船イル・ド・フランス雑誌広告レプリカ 額入りジクレーアート
≪Come aboard for all the fun of France≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :anonymous
製作年 :1957
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1957年 客船イル・ド・フランス
いささか深読み過ぎるところもあるかもしれませんが・・・1957年の本広告にはフランスとフレンチラインの内情の変化が感じられます。フレンチラインは1950年に、戦時賠償で得た元ドイツ客船オイローパを改装整備、フレンチライン旗艦の客船リベルテとして就役させます。旧敵国船を旗艦とすることにフランス世論が賛意を表すに至らぬ一方で米国乗船客には人気を博し、フレンチラインもジレンマを抱えつつ一矢報いる機会をうかがっていました。リベルテを運航しつつ新船の計画が練られ、35000トン級の新船を2隻建造する方向に進みますが、これを却下してノルマンディーの復活を目標に掲げたのは、当時、首相から退きながらも仏財務省のトップにあって事実上、大統領並みの権限を持っていたシャルル・ド・ゴールでした。ド・ゴールは、1958年には再登板して大統領に就任しますが、1956年にはすでにド・ゴールの考えに従ってG19計画=客船フランスの建造計画は決定、1957年に起工しました。
1957年の本広告で、看板のリベルテではなく、1927年就役にして船齢30年の客船イル・ド・フランスを取り上げたのは、G19新船計画を受けてのことだと考えられます。ノルマンディー無き今、かつてのフレンチラインの本当の名声はイル・ド・フランスにこそ名残があると考えるのは理解できるところであり、その意思を広く示したものに見えます。また、前述のとおりイル・ド・フランスは就役から30年、この記念のお祝いと、翌年には退役が予定されいたため、その餞の意味合いもあったのかもしれません。ちなみに、1962年に客船フランスが就役した際には、アメリカ人イラストレーターのボブ・ピークを起用しつつ、連作と見紛うばかりの本広告とよく似たトリコロール背景の図柄の広告が打たれています
・ 雑感
上記冒頭の通り、いささか深読みしすぎはあったとしても、一枚の広告を見る時に広くその時の様々な情勢にまで考えを及ぼせば、また違う何かが見えてくることもあります。一枚の広告を打つ時には、当然その狙いやプロセスがある筈で、偶然に生まれ出ものではないからです。この広告には、フランスとフレンチラインに起きている変化が感じられました (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】