● 1956年 ベルナール・ヴィユモ 客船リベルテのポスター 精密レプリカ額入りジクレーアート
≪Relax en route on gracious France-Afloat, French Line≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :Bernard Villemot
製作年 :1956
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1956年 ベルナール・ヴィユモ 客船リベルテのポスター
フレンチラインの客船リベルテは、戦時賠償で得た1930年就役のNDL・北ドイツロイドライン客船オイローパを再整備して改装、ニューヨークに保管されていた客船ノルマンディの調度品を設置して1950年に再就役させた客船でした。
NDLの客船ブレーメンとオイローパは、史上11隻しか存在しないスーパーライナー最初の2隻でした。米国巨大資本を得て第一次大戦の戦禍からいち早く立ち直りつつあったのは英国でもフランスでもなくドイツでした。建造中だったために戦禍と戦時賠償から逃れ、第一大戦後に就役した客船コロンバスは大西洋航路に就くと優秀な営業成績を上げ、自信を持ったNDLは急航客船の船速に則った3隻週航体制を整えるためにブレーメンとオイローパの建造を開始しました。ところが、建造開始前後に英国とフランスが8万トン級客船の建造を計画しているという話を耳にすると、NDLは2隻の建造計画をコロンバスのランニングメイトである35000トン級から50000トン級、航海速度25ノットから28ノットへと変更します。ブレーメンは無事に50000トン級へと計画変更されますが、オイローパの方は鋼材がすでに納入済みだったため設計のみを変更、35000トン級の鋼材で50000トン級客船を建造せざるを得ませんでした。鋼板が薄く、全体に剛性不足だったと言われます。第二次大戦中、エルベ川河口に係船されるままだった2隻は英国空軍の空襲にさらされ、皮肉にも生き残ったのは薄い鋼板で建造されたオイローパの方でした。長期係船の影響もあり、フランスに引き渡された時にはボイラーや船体からの水漏れがひどく、改装には4年近い時間が掛かりました。しかし、あの客船ノルマンディを造ったフランスの技術力は高く、オイローパは見事に客船リベルテとして蘇りました。速度こそ往時には届きませんでしたが、安定性や調度の良さには目を見張るものがあったと伝わります。フランス人にとっては元敵国の船である故に微妙な感情もあったようですが、今や戦勝国として豊かさを謳歌していた米国人観光客にとって、本物のフランス料理とフランス流の洗練されたサービスを供する客船リベルテは垂涎の的であり、絶大な人気を誇りました。
大変に珍しいポスターです。図柄自体は1954年から1957年にかけてベルナール・ヴィユモが描いて大々的に欧米の雑誌を賑わした4枚の連作の広告のうちの一枚としてよく知られるものです。4枚の連作のうち、本作のみハーフサイズのポスターが制作されました。ただ、このポスターがどのように使用されたのかがはっきりしません。テクスチャーの強いツヤありアートペーパーにオフセット印刷という当時としては珍しい組み合わせ、サイズは今でいうA2ノビほど・・・推測ながら、乗船客へのスベーニア用のポスターだった可能性が高いと思われます。雑誌広告版とは左下のテキスト枠の大きさと、テキストの内容が違います。黄色いコピーに版ズレがあり、文字のエッジにはにじみが見られたので修正を施してあります。レイモン・サヴィニャックと並び戦後フランスの代表的なポスター画家であるヴィユモの作品、一目で惹きつけられるインパクトの強さは流石の一言です
・ 雑感
ヴィユモは1962年に客船フランスのポスターも描きましたが、何故か、あのサヴィニャックはフレンチラインの仕事をしていません。企業とデザイナーとの間にも様々な偶然があるのかもしれませんが、返す返すサヴィニャックの描く船を見て見たかったと思えてなりません。一方で、本作と1962の客船フランスをヴィユモが描いていたことは何たる僥倖かとありがたく感じるばかりです (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】