● 1949年 客船イルドフランス・再就役見開き雑誌広告レプリカ 額入りジクレーアート
≪Arriving! The great Ile de France, your gayest entr?e to Europe, French Line≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :anonymous
製作年 :1949
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 525mm x 410mm
作品サイズ : 407mm x 272mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは417 x 282mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1949年 客船イルドフランス・再就役見開き雑誌広告
客船ノルマンディーを失ったフレンチラインの戦後の再建の第一声を見ることが出来る1949年の見開き雑誌広告です。この見開き広告のフォーマット、最初に見参したのは1935年の客船ノルマンディーの就役予告でしたが、フレンチラインが気に入ったものか、はたまた評判が良かったものか、あるいは伝説の名船にあやかる意味があったものか、フレンチライン旗艦就役の雑誌広告の定型になり、1949年に本広告イル・ド・フランス、1950年にリベルテ、そして1962年にはフランスの各船で、まるで連作のように打たれました。描かれているのは、首都パリが属するイル・ド・フランス地域圏(日本で言えば東京都のようなもの)のヘソ、ノートルダム大聖堂で知られるシテ島です。右下の絵のキャプションでは「イル・ド・フランス地域圏の中心であるシテ島」と記されています。左上には「an. girard」のサイン、1901年生まれのフランス人画家アンドレ・ジラールです。ジラールは画業とともに第二次大戦中のレジスタンス活動で知られ、当然戦勝国フランスとしてそういった来歴の画家をわざと起用したことが読み取れます。ジラールは翌年、客船リベルテの広告でも筆をふるいました。下部本文には戦後のパリのリボーンは進んでおり、これに合わせるように客船イル・ド・フランスも隅から隅までリフィットされたといった主旨が述べてあります。最上部には「Arriving!」から始まるキャッチコピー、そして下の本文末尾にはプリマス(何故かサウザンプトンではありません)とル・アーブル、欧州行きのイル・ド・フランスのニューヨーク出帆は7月30日であると伝えています。イル・ド・フランスが連合国の戦時兵員輸送任務からフランスに返還されたのは1945年、3年以上の大工事を経て北大西洋航路に客船として戻り、最初の大西洋横断はル・アーブル出帆1949年7月21日、ニューヨークへの到着は7月27日のことでした。ここには米国向けに復帰初航海復航が案内されているということになります。
さて、豪華客船の象徴的な船内空間といえば数フロアぶち抜きの巨大アトリウム(ラウンジ)ですが、1927年就役のイル・ド・フランスこそがこの巨大空間(4フロア分)のルーツでした。フレンチラインの一等優遇方針に則りイル・ド・フランスでは二等三等より一等乗客の定員の方が多く「ギャングウェイを渡ればそこはパリ」のキャッチコピーに乗って米国人観光客の心を鷲掴みにしました。1935年のノルマンディー就航で旗艦の座を譲りましたが、ノルマンディー亡き後の戦後の大西洋航路で1959年までフランス客船の主役を務めあげ退役、その後日本へ回航され、大阪湾でハリウッド映画の撮影に使用された後に解体されました。史上最高の客船がノルマンディーならば、アールデコ時代の到来とともに登場したイル・ド・フランスは史上最も優雅な客船であったと称されます
・ 雑感
イル・ド・フランスの復元改装は大規模なもので、1927年の建造費の倍の費用がかかったと記録されています。一番後ろのダミーファンネルは撤去されるなど、この工事には3年以上の時間が掛かりました。余り一般に知られることではありませんが、ある航路の船会社の運賃には船会社が談合して決定する運賃基準というものがあり、これが即ち船のグレードを示すこととなります。戦後の大西洋航路復帰にあたってイル・ド・フランスはクイーンエリザベスとクイーンメリーに次ぐ第三番目の運賃基準が設定されました。船会社のプロから客観的に見ても、フレンチラインとイル・ド・フランスの評価が高かったことが判ります (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
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納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】