● 1921年 535型客船 パシフィックメール・米国船舶院のポスター 精密レプリカ額入りジクレーアート
≪PACIFIC MAIL SS Co, ASIA via Honolulu, From San Francisco to the Orient, 5 great sister ship≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :anonymous
製作年 :1921
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1921年 535型客船 パシフィックメール・米国船舶院のポスター
港に行けば「赤いイーグルにAPL」のコンテナ。現在世界第七位のコンテナ海運会社、APL・アメリカンプレジデントラインズのコンテナです。1973年に客船運航から撤退してコンテナ海運専業となったAPLの歴史は古く、1848年に創業されたPM・パシフィックメール蒸気船会社がその源流です。一方19世紀末に、北米西部の森林開拓・ベニア製造で成功を収めたロバート・ダラーは極東進出を目論み蒸気スクーナーを購入、1900年、ダラースティームシップラインを設立、世界一周航路を開拓するまで急成長を遂げます。535型客船は1916年に設置された米船舶院(1934年、米海事委員会へ移管)が第一次大戦末期に計画、大戦終了を受けて輸送船を貨客船へ軌道修正して建造、その数17隻に及びます。全長535フィート(約160m)、1500トン弱、蒸気タービン二基二軸で16ノットの航海速度を持ちました。西海岸のダラーラインとPMが535型を運航していましたが、1923年にPMは事業解散、PMの535型は航路権ごと払下げられダラーラインが落札、1848年以来北米と極東を結んだ伝統のパシフィックメールの名はここに消えました。海運史上では一般的に、このPMからの航路継承をもってAPLの前身であるダラーラインの成立と見なしています。
PMの終焉期に制作されたポスターです。PMの事業譲渡は経営不振ではなく米国船員法改正によるものでした。創業当初からアジア、特に中国との繋がりを重視した経営方針からPMの客船には中国系の船員が多く、これが新たな船員法に抵触したからです。それは数年後のこととして、このポスターが海運史上に重きをなす史料性は、米国船舶院とのダブルネームになっているところです。政府内機関であった米国船舶院は、特に太平洋航路において大きな影響力を持ちましたが当然ながら自身が事業活動をすることは無く、雑誌広告で多少の広報活動も行っていますがポスターは稀有です。535型貨客船の供給を通じた船会社と米国船舶院のつながりが顕されています
・ 雑感
今日では米国船舶院の名を目にできることはほとんどありません。米国船舶院と、これを引き継いだ米国海事委員会は、いわば船舶におけるフォード方式と米国の国力を存分に発揮せしめる目的で設置されました。世界中のどの国家も真似のできない船の大量生産システムを実現、海運史に名を残しています。PMとのダブルネームとはいえ、ポスターの片隅にその名「UNITED STATES SHIPPIN BOARD」が残っていたことは、ちょっとした発見といえます (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】