● 1936年 ロンドン・パリ寝台フェリーサービス ワゴン・リのポスター 精密レプリカ額入りジクレーアート
≪WAGON-LITS, PARIS LONDRES PER FERRY BOAT≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :Paolo Federico Garretto
製作年 :1936
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1936年 ロンドン・パリ寝台フェリーサービス ワゴン・リのポスター
あの高級国際寝台列車オリエント急行のワゴン・リ社は1936年、伝説の「Night Ferry」の運航を開始しました。鉄路を自社で持たないという独自の営業形態ながら、数多ある鉄道会社の追随を許さない豪華車両と上質なサービスは圧倒的な支持を得ており、1930年には2000両を上回る自社車両を保有していました。欧州本土に張り巡らされたサービス網は、いよいよ英仏海峡を越えてロンドンを目指しました。(蛇足ながら、海を越える意味では、シベリア鉄道にもサービスを延長していたワゴン・リ社、日本海を渡り日本乗り入れの構想もあったと伝わります) ロンドン・パリ間には、英国側SRの鉄路にプルマン、仏側北鉄道の鉄路にワゴン・リを使用したゴールデン・アローが開通していましたが、海路部分はカレー・ドーバー間のフェリーに乗り換えねばならず、ワゴン・リ社はライバルの英・プルマン社と決着をつける目的もあり、自社車両によるロンドン・パリ間乗り換えなし路線を実現させました。いわゆる車両航送、海路部分で鉄道車両をフェリーにそのまま乗り入れるため、通常より小さい25両のF型車両を新造し、これによりロンドン・パリ間乗り換えなし路線が実現しました。「Night Ferry」の名称通り、海路部分は寝台車に乗ったままでフェリーに乗り込み、海路が夜間にあたるダイヤが組まれました。後に英仏海峡トンネルが開通しますが、パリ-ロンドン間を乗換えなしで結んでいた列車はナイト・フェリーのみ、1936年10月に開始されたサービスは大戦中の中断を挟み、1976年にはSNCFに引き継がれ1980年12月まで毎晩休むことなく継続されました。
パオロ・フェデリコ・ギャレットによる美しいポスターです。1936年当時、ある部分でアールデコの構成化や記号化が極端に進む中、この優しいムードに包まれたポスターにホッとした人も多かったことでしょう
・ 雑感
本作を見ると、パオロ・フェデリコ・ギャレットがイタリア人であったために、実際にアーティストとして仕事に取り組むことができた期間が短かったことに残念な印象を持ちます。1930年にロンドンに渡ったギャレットはパリにも活動拠点を持ちましたが、その後トリノの新聞ガゼッタ・デル・ポポロのアートディレクターとしてイタリアに戻りました。このワゴン・リのポスターはパリ時代に描いたものであり、これほどの力量があればパリでポスターデザインに専念すればいかほどの作品を残せただろうと想像が止みません。第二次大戦によってギャレットのパリでの活動の機会は完全に失われたようです (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】