1937年パルファン・コルデー 3093LL

● 1937年パルファン・コルデー雑誌広告レプリカ額入りジクレーアート
　≪Voyage ? Paris≫

額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください

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1937年パルファン・コルデー 3093LL
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価格:	12,400円 (税込)
額・マット:
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送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます

作者名　：anonymous
製作年　：1937
額縁・マット　：　木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmｘ2枚ダブルマット、前面1.8ｍｍ厚UVカットアクリル（クラレ・コモグラス）
　　　　　　　　　　額縁とマット色をお選びいただけます
　　　　　　　　　　　・黒艶消し額縁Ｘブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
　　　　　　　　　　　・白ツヤ額縁Ｘネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ　：　410ｍｍ　ｘ　525ｍｍ
作品サイズ　：　272ｍｍ　ｘ　407ｍｍ　（内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm）

当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています

● 1937年パルファン・コルデー雑誌広告

コルデーは1924年に女性調香師ブランチェ・アルボー（Blanche Arvoy）がパリで立ち上げた香水ブランドでした。「CORDAY」はフランス革命の中に名を留めるシャルロット・コルデー（Charlotte Corday）にちなむブランドネームです。フランス革命の本質を論ずるには知見乏しいながら・・・総括すれば、私権を肯定して王族貴族の根拠に乏しい強権を剥奪、法的には国家主権を議会に委ねる共和制としつつ実質的社会支配をブルジョワジーに依存するとういう現代民主主義国家の形を作ったといったところでしょうか・・・ここに至るまでに驚くべき多くの殺戮が繰り広げられますが、周辺国からの干渉もあり、それこそ共産主義革命と見紛うばかりの主張と行動、一方の王族貴族温存を図る主張両極はそれぞれ排除されて、中庸な落としどころに落ち着いたとも考えられます。1792年から1793年の大混乱の時期に鋭く対立したのが急進的な山岳派と穏健なジロンド派でしたが、シャルロット・コルデーはいわれなき財産没収など、平易に言えば行き過ぎた政策に走る山岳派の恐怖政治に異を唱えて行動を起こしました。1793年7月13日、山岳派指導者の一人であったジャン・ポール・マラーをナイフで刺殺します。その場で逮捕されたシャルロットは7月17日午前に革命裁判所の公判で即日結審、午後には斬首刑に処せられます。フランス革命時の処刑では、憎悪による市民からの遺骸への非道な扱いも少なくありませんでしたが、切り落とされたシャルロットの首を高々と掲げてその頬を平手打ちにした死刑執行人の弟子は、大衆からの非難を浴びてその職を解かれたといいます。つまり市民は、行き過ぎた山岳派の政策に幻滅を抱いており、シャルロットのマラー刺殺は支持こそ得ずとも同情を集めたということであり、シャルロットは「暗殺の天使」の異名をとることになります。
コルデーの「Voyage ? Paris」は1932年にパリで発売された香水で、インターナショナル（北米向け）正規発売は1935年でした。香水ボトルはバカラ製クリスタル、1916年から1970年まで制作を続けたバカラのデザイナー、ジョルジュ・シュヴァリエが手がけたもので、現在もアンティーク市場で高値売買されています。本作広告は1937年(参照現物はハーパーズバザー、1937年11月号）に打たれたものですが、1935年から1937年に渡って何度か打たれた記録があり、「Voyage ? Paris - パリへの航海」のインターナショナル（北米）発売時、やはり1935年に就役して大喝采を一身に集めた客船ノルマンディーのイメージに重ねたものになっています。ベースノートにスパイスとムスク、ミドルノートにフローラル、トップノートにシトラスを使った複雑な香りで、毛皮を身に付けた女性向けの香水だったと伝わります。香水ボトルの左下にトゥージュールモイ（Toujours Moi）というサインらしきものが入っていますが、これは本広告イラストの作者ではなく、1924年に最初に発売されてコルデーを有名ブランドに押し上げた香水「トゥージュールモイ」を意味するもので、コルデーの香水は現在でも「トゥージュールモイアトリエ」で調香されているという表記がなされています。
その自慢の香水ボトルを中心に、スピード感のある客船ノルマンディーと女神のように海中に描かれる幻想的な女性、アールデコテーストの中、巧みにシュルレアリズムを感じさせるイラストは、パリの香りを感じさせるうっとりするような仕上がりです。さすが、船会社の広告とは一味違うアーティスティックな広告です

・雑感

コルデーは残念ながら1961年に事業を停止しました。マックスファクター傘下の時代を経て、現在はスペインのダナが商標を得て、Toujours Moi by Danaの名を用いてCORDAYブランドを維持しています。一説によれば、マックスファクター時代は、ほぼ1924年以来の調香が維持されていたものの、現在はやや複雑さが抑えられているといわれます。1961年までオリジナルが製造されており、香水にとっては使用が可能な範囲とのこと、ヴィンテージのオリジナル香水が驚くような値段で取引されています。なかなか奥の深い世界です (T.O.)

【Maritime Gallery Ocean-Note】

● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX

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