1937年クライスラー 3143LL

● 1937年クライスラー・カスタムインペリアル雑誌広告レプリカ額入りジクレーアート
　≪CHRYSLER≫

額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください

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1937年クライスラー 3143LL
販売期間:
価格:	12,400円 (税込)
額・マット:
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送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます

作者名　：anonymous
製作年　：1937
額縁・マット　：　木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmｘ2枚ダブルマット、前面1.8ｍｍ厚UVカットアクリル（クラレ・コモグラス）
　　　　　　　　　　額縁とマット色をお選びいただけます
　　　　　　　　　　　・黒艶消し額縁Ｘブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
　　　　　　　　　　　・白ツヤ額縁Ｘネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ　：　410ｍｍ　ｘ　525ｍｍ
作品サイズ　：　272ｍｍ　ｘ　407ｍｍ　（内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm）

当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています

● 1937年クライスラー・カスタムインペリアル雑誌広告

当時としては驚きの長さ1000フィートもの埠頭を備えて1935年に供用開始されたニューヨークのマンハッタン客船ターミナルに、全長300m・80000トンの威容を誇り、一旦大西洋に出れば30ノットものスピードで海を行く性能を持つ稀有な客船が佇む・・・これは当時の人々にとって畏敬の念を抱かずにはおれない光景でした。1937年、互いの広告を意識したわけではないでしょうが、客船ノルマンディーを背景にした、リンカーン・ゼファーと、このクライスラー・インペリアルの広告が打たれました。同じ似通った背景の広告をアンサー宜しく制作することは考えにくく、描かれるべき背景の広告になったものと考えるのが自然で、そこにキャディラックの広告が無かったのが不思議なくらいです。それだけ時宜を得た時代の象徴たる光景であり、例えばポスターが普遍性を求めるならば、広告は「今」を表す時代の鏡のようでした。
20世紀の幕開けの頃、アメリカには3000社もの自動車メーカーがありました。それから半世紀の間に淘汰と買収を繰り返し、指折り数えるグループに集約されますが、GM、フォード、クライスラーのビッグ3の中で、一番遅く設立されたのがGM傘下キャディラックの創業メンバーにてGM幹部だったウォルター・クライスラーによって1925年に設立されたクライスラーです。商用車からスポーツカー、高級車まで単一の社名ブランドの下でペットネームを与えたフルラインナップの車種を作る日本の自動車メーカーも特殊でしたが、アメリカの事情も独特で、市場の求めに応じてそれぞれの車種はそれ自体が独立したブランドになっており、多くは傘下別会社の形をとっていました。GMのキャディラック、フォードのリンカーンといった高級車ブランドに対抗すべくクライスラーが送り出すのがインペリアルです。後に、アメリカ市場の流儀に倣ってインペリアルブランド（クライスラーブランドをつけない。1954年には別会社になる）の独立化を狙いますが、これには失敗することになります。新技術を多用したクライスラー6気筒を拡大した4.7Lエンジンを積んで1926年にデビューしたインペリアルは、架装ボディーの違いによって2ドアクーペから8人乗りモデルまでの豊富なボディーバリエーションを持ち、キャディラックとリンカーンに一矢報いることに成功します。1931年モデルには直列8気筒エンジンを搭載、1932年にアーリーフォードV8が開発され1940年頃までには量産実用の水準に達しますが、それ以前の高級車は直列8気筒が主流で、全長の長いエンジンを収める巨大なフロントノーズは戦前の米国高級車の外観の優雅な特徴になっています。本広告、絵は看板車種の1937年のカスタムインペリアル（インペリアル・タウンカーとも呼ばれる）ですが、キャッチコピーや本文説明はクライスラーブランド全般をアピールするものです。馬車時代のコーチビルダー（イタリア流に言えばカロッツェリア）の伝統が生きており、エンジンを積んだシャシーに対しボディー架装はコーチビルダーが行って完成車となるため、一種のイージーオーダーのような生産体制からは一品づくりといってもいいほど豊富なバリエーションがありました。故に、古いクライスラーの写真を見れば、車種の細かい表記はバラバラで理解するのが困難ですが、資料をあたるとインペリアルで言えば第四世代にあたる1937年当時のクライスラーには、概ね10種類ほどのボディーが用意されていたようです。本広告、右下の説明ではインペリアルのみで6種のボディーとなっています。1933年にクライスラーは流線形デザインで話題になった「エアフロー」を発売するもウケが悪く失敗、流線形のお手柄は1936年発売のリンカーン・ゼファーに横取りされますが、本広告にはきちんとエアフローのペットネームも記されています。いずれにせよ、客船ノルマンディー背景の広告を打ったということは、やはりエアフローに失敗の烙印を押されながらも流線形へのこだわりがあったことの現れに見え、実際にイラストの1937年型インペリアルは、十分な流線形に見えます

・雑感

クライスラー・インペリアルは、GMのキャディラックやフォードのリンカーンほどには販売が伸びませんでしたが、インペリアルブランドの構築には失敗したものの、クライスラーの高級車市場への参入成功に大きな役割を果たし、すなわちビッグ3の一角へクライスターを押し上げました。比較に意味が少ないかもしれませんが、奇しくも1937年の同年に打たれたリンカーン・ゼファーとクライスラーの広告を並べてみれば、恐らくル・アーブルの港を描いたと思われるやや牧歌的で田舎臭いゼファーの広告イラストに対し、クライスラーのニューヨークのイラストはずっと都会的でモダンです。販売では敵わなかったものの広告のイラストでは勝っていたのではないでしょうか。惜しむらくは、ゼファー同様、カラー広告であって欲しかったところです (T.O.)

【Maritime Gallery Ocean-Note】

● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX

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