● 1965年 キュナードライン・125周年ディナーメニューカバーレプリカ 額入りジクレーアート
≪CUNARD 125TH ANNIVERSARY 1840-1965≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :anonymous
製作年 :1965
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1965年 キュナードライン・125周年ディナーメニューカバー
1840年の創業から数えて125周年にあたる1965年、キュナードの各船内のディナーで使用されたメニューの表紙です。ニューヨークの埠頭に係留された -例えばクイーンエリザベスやクイーンメリーの船内で- 大掛かりに所謂ガラディナーのようなイベントが開催されたわけではなく、1965年当時のキュナードの客船、大西洋急行線のクイーンエリザベスとクイーンメリー、クルーズのモーレタニアとカロニア、カナダ線のシルバニア、カリンシア、カーマニア、フランコニア、これら各船の通常航海においてアニバーサリーディナーのメニューの表紙として使用されました。
なかなか見ごたえのあるグラフィックで、フルサイズの大判ポスターであっても違和感がないほどです。キュナードの125年間の歴史で、エポックメイキングな船として8隻の船のサイドプロファイルの絵が描かれています。上から・・・1840年のブリタニアは言うまでもなくサミュエル・キュナードが1839年に英海軍省と蒸気船による大西洋横断郵便輸送契約を締結して、契約に基づき1840年に就役させた3隻の外輪蒸気船の旗艦でした。サミュエル・キュナードは3隻でリバプール・ハリファックス往復という契約条件に対し、1隻追加して4隻でボストンまでの航路延伸を逆提案、これが認められてブリタニア級は1841年には追加の1隻が就役しました。1856年のパーシアは、ブルーリボン最後の外輪蒸気船となった船で、すでにライバル各社が外輪からスクリューへ移行していたのに対し、キュナードは海軍省との契約によって外輪船に拘束されながらも究極の外輪船として就役させた船でした。1874年のボスニアは、ホワイトスターとインマンラインの間で激しいブルーリボン争奪戦に割って入ることもなかった海運史上では話題に上らない船ですが、鋼鉄・スクリュー最後の汽帆船として取り上げられたものと考えられます。1893年のカンパニアは、1879年にキュナードが経営陣を刷新し株式公開で資本増強、海軍本部との協業路線が構築されて技術的にトップグループに返り咲いたことを思い起こさせる象徴的な船で、エルトリア級に続きブリーリボンを獲得した船でした。1907年のモーレタニアは言うまでもなく世界初の蒸気タービン大型客船で、22年間に渡ってブルーリボンを保持した名船です。どちらかといえば、キュナードは海軍との共同設計で運営コストを度外視して有事仮装巡洋艦転用を担ったモーレタニアよりも自前の設計・建造で利益の出せるアキタニアを可愛がりましたが、ここではモーレタニアを取り上げていることから、この絵を描くにあたっては、よりエポックメイクな船をピックアップしたようです。1936年のクイーンメリーと1939年のクイーンエリザベスは言うまでもなく、キュナードのみならず世界的にも文化・風俗・経済史的にも人類の歴史の一ページたる偉業です。カーマニアは1954年の就役時の船名はサクソニア、1962年にカーマニアに改名してカナダ線とクルーズの兼用で使用されていた船です。最初からクルーズ専用客船とし建造されて、グリーンゴッデスの異名で今後のキュナードにとっても重要な役割を果たしていたカロニアではなく、カナダ線のカーマニアを取り上げているのは、今から思えば少々の違和感を禁じえません。あくまで生業は定期航路、といったこだわりがあったものかもしれません。
航空機に乗客を奪われ、新船(後のクイーンエリザベス2)の建造や会社の存続さえ危うい状況だった1965年、このメニュー表紙以外に125周年の痕跡はほぼ見ることができません。今から思えば、それでもこのメニューの表紙が制作されたことで語るべき足跡が残されたことは幸運でした
・ 雑感
英米、特に英国ではクオーターという節目を重んじます。この125周年の前の100周年は1940年、第二次世界大戦でお祝いどころではなく、75周年は、同じく第一世界大戦。150周年は1990年、クイーンエリザベス2をフューチャーした横位置のポスターが残されています。175周年は盛大で、リバプールやサウザンプトン、シドニーが市を上げてイベントを開催しました。特にリバプールやサウザンプトンでの当代クイーン3隻揃い踏みは記憶に新しいところです (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】