● 1932年 フレンチライン雑誌広告レプリカ 額入りジクレーアート
≪Good-Bye to all that!≫
額縁・マットの色をプルダウンにてお選びください
送料無料。お届けはご注文後約7日です。価格にはアートプリントとマット・額縁、全て含まれます
作者名 :anonymous
製作年 :1932
額縁・マット : 木製カマボコ型=12mm、t=1.5mmx2枚ダブルマット、前面1.8mm厚UVカットアクリル(クラレ・コモグラス)
額縁とマット色をお選びいただけます
・黒艶消し額縁 X ブラウン/ライトベージュ・ダブルマット
・白ツヤ額縁 X ネイビー/ライトブルー・ダブルマット
額縁サイズ : 410mm x 525mm
作品サイズ : 272mm x 407mm (内側マット抜きサイズ、表側オーバーマット抜きは282 x 417mm)
当商品は伊勢和紙に顔料インクを用いたアートプリントを国産材料で額装したものです。奥行きを持たせる濃淡色二重のダブルマット仕様です。伊勢和紙は伊勢神宮の奉書紙として漉かれ全国の神宮大麻に使用されています。インクジェットに意欲的で、伊勢和紙アート紙は新たな表現材料として世界中のアーティストに使用されています。マーメード紙程度の表面テクスチャーによる風合いが楽しめ、無酸性紙に顔料の組合せはリトグラフやシルクスクリーンに比べ格段の保存性を持ち、数十年単位の鑑賞に耐えます。画像データに傷や劣化の補修、彩度などの可塑修正を施し、テストプリントを繰り返し微調整して仕上げています
● 1932年 フレンチライン雑誌広告
ニューヨーク・マンハッタン、ハドソン川のチェルシー埠頭から出航する客船イル・ド・フランスのボートデッキ上の光景を描いたフレンチラインの広告です。キャッチコピーは「Godd-Bye to all that!」、1930年代のアメリカ人にそのような気質があったか否かは微妙なところですが、コピー本文では仕事や友人関係など現代生活の煩雑な雑事から解き放たれ、フレンチラインの船に乗って潮風の心地良いデッキに身を任せれば別のあなたになれる、といった誘いが記されています。(コピー本文はいささか古い言い回しの詩文調で、少々難解です)
デッキから望むのはマンハッタンスカイライン、左手にエンパイアーステートビルが描かれていることから、タグに曳かれてチェルシー埠頭を離れ、進路をアッパーニューヨーク湾側(ニューヨークの出入り口方向)へ向けたあたりであることが判ります。何ということのない挿絵スケッチ風のイラストですが、写真であれイラストであれ、実はこの一番旅愁を誘う場面を捉えたものが少なく、それだけでこの広告は充分な効果を得ています。船会社の広告は「船」や「船客」の写真やイラストを使いがちですが、旅にまつわる心象を上手に切り取ることにかけてはフレンチラインに並ぶ船社はありませんでした
・ 雑感
1925年のパリ万博は別名アールデコ万博とも呼ばれ、現代にも脈々と続く「文化の中心フランス」のイメージを確かなものにしました。第一次大戦を機に、新興の債務国だったアメリカは債権国に転じ、1920年代・・・「Roaring Twenties=狂騒の20年代」を謳歌します。そして、豊かなアメリカ人は、自身や先祖のルーツである欧州への旅行にこぞって興じることになります。1927年にはアメリカ人の欧州渡航は年間100万人を越えますが、パリ万博以来、アメリカ人の旅行先の人気はパリに集中するようになります。こうした状況に最も的確に対応したのがフレンチラインで、どちらかというと北大西洋航路で他国船社の後塵を拝していたことが幸い、欧州からの移民に早くから見切りをつけて、アメリカ人旅行客の獲得に専念していました。イル・ド・フランスは、就役から1935年の客船ノルマンディー就役までの8年間に、最も多くの一等船客を欧州に運び、英国でいうところのブルジョア階級(市民階級のお金持ち、資本家)層の心をガッチリつかんでいたため、1929年の恐慌発生以降も消席率は殆ど下落することがなかったといいます。本作を含め1920年代終わりから、1930年代前半のフレンチラインの広告は確かに分かり易く魅力的で、そうした営業実績もさもありなんと頷けるところです (T.O.)
【Maritime Gallery Ocean-Note】
● ジクレーアートプリント・客船 LL/Poster Ocean Liner INDEX
※ポスター画像をクリックしていただくと詳細ページへ移動します
納入事例
客船ポスター四方海話
船と港のエッセイ 1
船と港のエッセイ 2
【Maritime Gallery Ocean-Note】